【個別株分析】レンゴー(3941)・紙業界のBig4の一角で段ボールNo.1

段ボール。 企業紹介

「個別株調べたいけど、時間がない…」そんな方のためにパパが日本株/米国株の個別株について大枠を調べましょうというのが個別株分析。今回は、製紙業界の中でもトップシェアを誇る、「レンゴー株式会社(3941)」について解説していきたいと思います。

物流などの成長により段ボールなどの紙需要も非常に高くなりました。デジタル化の波により紙そのものは減少傾向ですが、物を包む段ボールは無くなりません。むしろこれから増えていきます。

・国内の紙業界の中で確固たる地位を築き、段ボール市場においてもNo.1。

・バフェットも大量保有、長期視点でも保有したい優良銘柄。今後のAIトレンドに乗れるかが分かれ目。

基本情報

段ボール。
企業名レンゴー
業種パルプ・紙            
株価959円
時価総額2600.78億 
HP公式サイト
※2024/08/16現在

レンゴー株式会社は、段ボール業界での確固たる地位を誇る企業です。1909年に創業された同社は、100年以上にわたり、紙と段ボールを中心とした製品を提供し続けています。段ボールは現代社会において、特に電子商取引の普及に伴い、その需要が急増しています。この記事では、レンゴーの企業概要、業界内での位置づけ、そして投資先としての魅力を深掘りします。

レンゴーの株価・配当金

株価

レンゴーの株価チャート。
参照:TrandingViewより、レンゴーの株価チャート

まずは、株価の推移をみていきましょう。レンゴーの株価は、ここ5年で20%ほど伸長しております。急成長を遂げている銘柄ではないですが、比較的上下動が少ない安定した企業ですね。

直近、下落傾向にありますが、3年・5年スパンで見た時に今が買いなのか?が気になるところです。
そういった意味合いでも、この後レンゴーの強みや業界内での位置付け等特徴を理解していきましょう。

配当金

レンゴーの配当金推移。
参照:TrandingViewよちレンゴーの配当金推移

レンゴーの配当率は3%(2023年7月時点)と一般的な銘柄に比べれば高いです。株価の変動も大きくはないため、どちらかというと値上がり益を狙いながら長期保有を狙う銘柄になります。

配当金をみてみると、安定業績を背景に、堅実な配当政策を採用していることが伺えます。特に2017年以降は増配を続けており、株主への還元姿勢が鮮明にわかります。2010年代初頭、レンゴーの配当金は年間10円程度でしたが、その後、業績の向上とともに段階的に増配され、2020年度には年間20円程度にまで倍増しました。

本ブログで解説した、アップルなどの成長企業と比較すると事業への再投資以上に利益を株主還元していることが伺えますね。これは、事業のステージの違いによるものです。

但し、段ボール業界は原材料である古紙価格の変動に大きく影響されるため、今後も安定した増配を続けるためには、海外市場での成長が鍵となります。

レンゴーの特徴

紙業界の現状とレンゴーの位置づけ

紙業界の現状

日本の紙業界は、デジタル化の進展とともに紙の需要が減少している一方、リサイクルや環境に配慮した製品の需要が増加している傾向にあります。

一方で、Eコマースの普及により、段ボールを含むパッケージング用紙の需要は増加傾向にあります。らに、持続可能性への意識の高まりから、プラスチック製品の代替として、紙製パッケージの需要が増加しています。これにより、段ボールや包装紙を生産する企業は、業績を伸ばすことができています。

レンゴーの位置づけ

レンゴーは、日本の紙業界において特に、段ボール生産においては国内トップのシェアを誇り、紙業界Big4の1社です。

紙製品の需要増に対応するための生産能力を拡充しています。レンゴーは、段ボールのリーディングカンパニーとしての強みを生かし、国内外での事業展開を進めています。

紙業界Big4とは?

日本の製紙業界にはBig4と呼ばれる4社が圧倒的なシェアを誇っています。

  • 王子ホールディングス
  • 日本製紙
  • レンゴー
  • 大王製紙

の4社です。

レンゴーの強みとリスク

財務的な視点から

レンゴーのセグメント別売上高。
※レンゴーHPより抜粋

過去数年間にわたり、レンゴーの財務状況は安定しており、売上高も着実に成長しています。
但し、レンゴは、売上の半分以上を製紙・段ボール。紙器事業が占めます。

海外事業も21%を占めますが、今後の成長可能性としてどこまで伸ばせるか、が鍵になってくるでしょう。

レンゴーの強み

レンゴーの強みは、「顧客のニーズに合わせた製品ラインナップ」と「強力なサプライチェーン」にあります。作っているのは段ボールかもしれませんが、顧客の本質的なニーズは、「パッケージ」にあります。そのパッケージにおいて、ワンストップで一貫して対応できるからこそ、いい意味での「依存関係」を生めます。

また、環境への考慮から、リサイクル可能な段ボールの製造に注力。この戦略が、競争激しい市場において、レンゴーの競争優位性を支えています国内外での事業拡大を支えております。

財務的な視点からもあった通り、今後は海外でどこまでシェアを取れるかが、売上拡大の鍵をにぎります。目下、東南アジア市場への進出が注目されていますが、同地域では、経済成長とともに段ボールの需要が増加しており、成長のドライバーになる可能性も十分にあるでしょう。

レンゴーが抱えるリスク、下落するシチュエーションは?

紙業界全体、そしてレンゴーが直面するリスクとして、原材料価格の変動があります。紙パルプやエネルギーコストの上昇は、利益率に直接的な影響を及ぼす可能性が高いです。また、環境規制の強化も考慮すべきリスクです。

レンゴーは、これらのリスクに対して多角的なリスク管理戦略を導入しています。
例えば、長期的な原材料調達契約を結ぶことで、価格変動の影響を抑える努力や環境規制に対応するための技術開発にも積極的に投資しており、規制対応をコストとしない成長戦略を展開しています。

他にも日本株の分析はこちらから。

まとめ

ここまで、「レンゴー(3941)」について解説してきました。シンプルではありますが、1つ1つの銘柄を吟味して、丁寧に選ぶことが投資成功の鍵になります。

最後まで見て下さりありがとうございました。 
正しく投資について学ぶことが、資産形成においても重要だと捉えております。パパも勉強しながらも引き続き意味のある情報を提供できればと思います。株式投資ライフを楽しみましょう。 

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